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話したくても話せない場面緘黙症ってどういう病気!?

思い出して下さい。小学生や中学生の時、クラスに物静かな子は居ませんでしたか。

みんなと一緒に遊ぶこともなく、昼休みは一人黙って本を読んでいたり、授業の予習や復習をしていたり、もしかしたらその子は場面緘黙症を患っていたのかもしません。

今回は場面緘黙症の当事者の声も取り入れながら、不安障害とも関わりの深い場面緘黙症とはどういう病気か、その悩みや辛さとは何かを初めての人にも分かりやすく説明していきたいと思います。

場面緘黙症とはどういう病気なのか

場面緘黙症(正式には選択性緘黙)とは、ある特定の場面、特に話すことが求められる場面において、話したくても話せなくなってしまう心の病です。

他にも特定の場面で話すことができない緘黙という症状の他にも、緘動という特定の場面で動けない状態になってしまうこともあります。

場面緘黙症はとりわけ幼少期の頃に発症するケース多く、小学校に入学してから分かる場合が多いです。しかしながら場面緘黙症は、知らない人から見れば単なる恥ずかしがり屋として捉えられてしまうので、適切な処置や対応がなされないまま人によっては成人した後も続き、そのまま引きこもりになってしまうこともあります。

また当事者でさえも、自分自身が場面緘黙症だと知らずに生きづらさを抱えながら生きてきて、大人になって初めて場面緘黙症の存在を知った方もいらっしゃいます。

今回、場面緘黙症について色々と教えてくださった方も大人になってから知ったケースでした。

場面緘黙症になってしまう原因とは

場面緘黙症に苦しんでいる人たちの気質に共通して見られるのは、新しい環境に遭遇した時や対人関係を求められた時に強く不安や恐怖を感じてしまうというものです。

この点はまさに不安障害で苦しむ人と類似しており、その中でも特に分離不安障害、社交不安障害と一致する点が多いです。

分離不安障害(分離不安症)とは、親や親と同等の立場の人から離れることに不安感を抱き、その気持ちが10代や成人してもなお続くことで、日常生活や社会活動に支障をきたす心の病気です。

社交不安障害(社交不安症)とは、他人からどのように見られているのか、どのように思われているのかということに対して不安や恐怖を感じてしまい、日常生活や社会活動に支障をきたす心の病気です。

その他の要因としては学校の雰囲気に馴染めずに、話したいけれど周りの友達関係が固定されてしまい、その輪に入れずコミュニケーションが円滑に取れなくなって、結果的に他人と話すことができないままになってしまったことも挙げられます。

そして学校でのコミュニケーションが取れないことで、不登校に繋がることも報告されており、場面緘黙症と不登校の間には因果関係が成り立っていると言えます。

当事者と周りのズレが大きい現実

当事者の本心としては、話したいのに話せない状況に心を痛めていることがほとんどです。

今回話を伺った人も言葉の端々にユーモアを感じ、本当に場面緘黙症なのかと疑ってしまうほどの爽やかな方でした。

しかしそれは薬を飲んで症状を抑えているところもあり、実際の日常生活では近所への挨拶、飲食店での注文、美容院での何気ない会話などに苦痛を感じ、外出さえも1人では難しい時もあるそうです。

またその方の過去の話や当事者グループでの出来事を伺うと、場面緘黙症を持っていても完全に喋れないというとそうではなく、場所によっては喋れることもあり、また日本語では難しいけれど英語などの外国語ならば喋れることがあったり、場面緘黙症といってもその症状は多岐に渡ることを教えていただきました。

一言に場面緘黙症といっても人によってその症状は様々です。こういった個々の抱えているものが違うからこそ、当事者と周りのズレを生んでいるきっかけになっていると思います。

また当事者は、家庭では話すことができるケースが多いので、当事者の一番近くにいる人がその存在を知らないことも珍しくありません。

話したいのに話せない、時にはいじめの対象になってしまうこともあると思います。しかし周りとのズレが縮まれば、 状況もまた変わってくることでしょう。

場面緘黙症はそれほど知られている心の病というわけではありません。だからこそ当事者でさえもそのことに気づくのが遅れたり、ましてや周りの人はなおさらそのことに気づかず対応が遅れたりしてしまいます。

場面緘黙症が発症する典型的な時期が幼少期であることから、母親から離れることを嫌がったり、人見知りが強かったり、その傾向が小学校に上がっても続くことで症状が本格化していきます。

しかし周りの対応が迅速かつ適切に行われれば、当事者が日常生活を円滑に送れる可能性は十分にあると言えます。

昨今、教員の長時間労働が問題視されていたり、一方で教員の不祥事が取り沙汰されていたりと、学校教育のあり方が色々と問われています。

その中でこの場面緘黙症についても学校教育に携わるすべての人に知識として知ってもらいたいと思います。

当事者は小さなところで見えないメッセージを問いかけ続けています。その問いかけに耳を傾けてくれる人が増えることを切に願います。

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