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  1. 不安障害ラボ
  2. 社交不安障害
  3. 会食恐怖に陥ってしまう意外な要因について

会食恐怖に陥ってしまう意外な要因について

会食恐怖は社交不安障害のひとつとして考えられる恐怖であり、誰かと一緒に外で食事をするのが怖くなってしまう特徴があります。

そのため会食恐怖を理由に、行動範囲が狭まってしまったり、社会生活において様々な支障をきたしてしまい人生の質を下げてしまうきっかけにもなっています。

具体的にどういう症状に悩まされるかというと、レストランやカフェなどで食事姿を誰かに見られたりするのが辛い、出された料理を残してはいけないという思考に陥り人前で食事をすることが辛いなどの心理的な苦痛と、その心理的なものに起因して、身体の震え、息苦しさ、強い動悸、過呼吸、吐き気などの著しい身体的な苦痛があります。

しばしば会食恐怖になってしまう要因として挙げられるのが、学校給食でのネガティブな体験です。

もともと食べるのが遅くて給食の時間内に食べきれなかったり、あるいは小食で給食のほとんどを残してしまったり、各々の食事スタイルが学校給食に馴染まなくて、給食の時間がトラウマ体験になってしまっています。

給食も学校教育の一環ということで、担任の先生が「残さず食べましょう」、「好き嫌いなく食べましょう」と言う機会も多いものの、それが当事者にとってみれば苦痛でしかたなくて、食事姿も含め食事そのものに対して、人からどのように思われるかが強化されていきます。

学校給食の他にも、部活動での合宿で顧問から食事を強要されたケース、家庭環境の違いから家族以外の人と一緒に食事をした際に食べ方について指摘されたケース、もともと外食はできていたけれど外食先で恥ずかしい思いをしてしまったケースなど、様々な要因があります。

先に挙げたケースについては、会食恐怖を持っている人ならすごく共感できるものだと思いますが、実は当事者自身もあまり気づいておらず次第にそのケースに陥ってしまって会食恐怖を発症してしまう要因となっているものもあります。

その要因とは一体何なのでしょうか。

男性でも発症する会食恐怖

会食恐怖について、「男女でなりやすさの違いは存在するのか」という話をよく耳にしますが、これについて有意な統計データは確認されていませんが、一般的な男女のカロリー摂取量、女性ホルモンの影響、文化的な背景などを考慮すると、食にまつわる心の病気自体が相対的に女性の割合が高いゆえ、会食恐怖についても同様のことが考えられると思います。

ただ社交不安障害という括りで考えれば、男女差に違いは見られず、なりやすさも変わらないことが確認されています。

ところで、会食恐怖として見た場合、割合的には女性が多いかもしれませんが、会食恐怖に悩んでいる男性も意外と多く存在しています。

男性が会食恐怖になってしまう要因について、女性と同じなのか、それとも違うのか、この点に関する性別の差はほとんどなく、男女ともに、食事に対するネガティブ体験を経て、症状を発症しているケースが大半です。

しかし、私自身の実体験も踏まえての話ではありますが、少なからず会食恐怖の要因の一部には男性であるがゆえに起こるものが存在していると思います。

そしてその要因こそが、あまり語られていない会食恐怖に陥ってしまう意外な要因と言えます。

会食恐怖と承認欲求の繋がり

その要因とは何か。

結論を先に言うと、食べることが自身の承認欲求に結びついてしまっているということです。

この一言だけだと分かりにくいので、具体的にどういうことなのか順を追って説明していきます。

私の場合はそうでしたが、男の子というのは小さい頃、「大きく逞しくなってほしい」という周囲の願いや期待から、ご飯をいっぱい食べると何かと褒められることが多かったです。男性の方には思い当たる節があるのではないかと思います。

そして褒められることで両親からその存在を認められていると実感でき、また両親の喜ぶ顔や仕草でその期待に応えることができていると感じていました。

ただ小さい頃にご飯をいっぱい食べることが相手を喜ばせ、良い事であると刷り込まれてしまうと、その後が大変になってしまいます。想像がつくかもしれませんが、ご飯を残したりあまり食べなかったりすることに対する罪悪感や自己否定を伴いやすくなってしまうのです。

もちろん罪悪感や自己否定を伴うこともなく、「残すこともがあっても大丈夫」という認識を持てれば会食恐怖に陥ることはないのですが、いっぱい食べる行為が自身の承認を満たすものと結びついてしまうと、会食恐怖となって自分自身を苦しめてしまうのです。

大人になるにつれて次第に両親以外の人と一緒にご飯を食べるケースも増えてきますが、ご飯をいっぱい食べることが承認欲求のひとつとして働いてしまうと、人から認められるためにはご飯をたくさん食べなければいけない、ご飯をたくさん食べる姿を相手に見せなければいけないという過剰な考え方に陥ってしまいます。

当然のことながら、ご飯を食べることに対してプレッシャーを感じやすくなってしまい、そのプレッシャーから交感神経が優位になってしまうと、強い動悸、吐き気、過呼吸などに陥り、そのシーンが脳内に焼き付いて会食恐怖へと発展していきます。

特に、男性の方が女性よりも背丈も体格もがっしりしているので、男性で会食恐怖を抱えている人は、食事のマナーというよりは食べる量にきっかけがあると言えます。

ひいては食べる量が少ないことで自尊心が傷ついたり、相手に対する申し訳なさを助長することになってしまい、ますます会食の場を避けて症状が深刻化していくのではないでしょうか。

一言に会食恐怖と言っても症状は様々、その症状が発症するケースも多岐にわたります。しかし会食恐怖が原因で生活の質が著しく低下してしまっているのは当事者が抱く共通の悩みと言っていいでしょう。

今回はどちらかというと会食恐怖を抱える男性に向けて、その要因となる可能性を考えてみました。

やはり男性の場合、食事を残すことに対する罪悪感は強い傾向にあると思います。その背景をひも解けば、幼少期の頃から積み重ねられた食事に対する価値観であったり、食行動に付随する自身の承認欲求との関係だったりします。

ただ残念ながら、男性ならご飯をいっぱい食べて当然という見方をする人は比較的多いです。

特に仕事先の付き合いによっては、会食の席そのものがその後の取引に繋がってしまうこともあり、その席を壊さないようにどうしても残さず食べざるを得ない状況になることもあるでしょう。

会食恐怖を持っている人の気苦労というのは計りしえないものがありますが、その気苦労を少しでも理解できる人が当事者の周りに増えることを切に思います。

また会食恐怖は当事者の置かれている環境次第で良い方にも悪い方にも向かいます。より多くの当事者が良い方に向かうために環境を整えるという意味でも、改めて会食恐怖の存在を知ってもらいたいと思います。

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