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会食恐怖を抱える人が周囲に理解してもらいたいものとは!?

同じ釜の飯を食べると仲良くなれるって聞いたことがある人もいるかと思います。また大好きな人と一緒に食事をするのって楽しいですよね。

しかしもし同じ空間で同じものを食べることに苦痛を感じ、たとえ大好きな人と一緒であったとしても楽しく思えない、そんな心の病があったら皆さんはどう思いますか。

社交不安障害のひとつに含まれる会食恐怖(会食恐怖症)は、まさに誰かと一緒に食事をしたり、同じものを食べて親密度を高めたり、そのような機会を奪ってしまう厄介なものです。

今回は当事者目線で、会食恐怖の当事者が周りに理解してほしいことを綴っていきたいと思います。

食事を残しても指摘しないでほしい

そもそも社交不安障害自体が男性よりも女性の方が保有率が高く、ゆえに会食恐怖に悩んでいる人もまた男性よりも女性の方が多いです。

しかし割合的に女性の方が多いかもしれませんが、男性の中にも会食恐怖に悩んでいる人もいて、男性の方が一度患ってしまうと治すまでには長い期間を要するのではないかと思います。

どうしてかと言うと、一般的な食行動に対する見方として男性は小食であるというイメージを持つ人が少ないからです。

これが会食恐怖を治しにくくすることにどう関係していくかというと、社交不安障害が発症する時期として思春期の頃が多いとされています。

ここで思春期の男の子の食事姿を想像してください。男の子を育てた経験のある方や教育現場に携わっている方は容易に想像しやすいと思いますが、本当によく食べますよね。また給食などでおかわりをするのはだいたいが男の子です。

そういった状況が目に浮かぶということは、男性はご飯をよく食べるものという認識を持っている証だと思います。

その認識が前提としてあるなかで男性が外食でご飯を全く食べなかったら、男の子が給食を全く食べなかったら、そしてそれが食事をする前までは元気でいて料理を目の前にした途端に体調がおかしくなったら、やはり誰しもが”どうしたんだろう”と思うのではないでしょうか。

しかしその「どうしたんだろう」という思いは最初の頃だけで、体調不良が毎回、しかも食事の時だけ起こってしまうと次第に「あいつ少しおかしいかもしれない」という気持ちに傾いていきます。

ケースバイケースですが思春期の頃に会食恐怖になってしまうと、それが引き金となっていじめや不登校、ひきこもりへと繋がっていく可能性は十分にあります。もちろん男女問わずにです。

そして人からどう思われているのか、人の視線というのが過剰に気になってしまい、自分のパーソナルスペース以外での食事の機会というのを避けるような行動を取っていきます。

ただ会食恐怖を治すため、あるいは改善するためには、一にも二にも会食の場を経験して、食べることに対して安心感とまではいかなくても自分の中で大丈夫という感覚を持つことに他なりません。

ところが周囲の人が食事を残していることに対して、「もっと食べたほうがいいよ!!」とか「残すのもったいなくない!?」とか、当の本人は言われなくても分かっているので、言われるたびに傷ついてしまうのです。そして男性の場合は特にそうです。

会食恐怖を持っている人もまた周りに症状を伝える努力はしていく必要はありますが、周りもまたそれを知った時に、仮に食事を残してもその点に触れないようにしてほしいと思います。

食事の機会に誘ってほしい

周りから食事姿を見られることに対して恐怖を感じてしまう会食恐怖ですが、必ずしも食事が嫌いということではありません。

食事ひとつでも、その食事に対して他の人が考えもしないようなことを色々と考えてしまうのが会食恐怖の厄介なところで、例えば、出された食事を残したら申し訳ない気持ちになって罪悪感を感じてしまうことや食事のマナーが正しくできているのか心配で一緒に食事をしている相手を不快にさせていないかということを考えてしまうのです。

結果的にそういう思いが強すぎて回避行動につながってしまうのですが。

そして回避行動が続けば周りからは自然と食事の誘いが無くなってしまい、ますます会食の場を経験することが難しくなってしまいます。

もちろん会食恐怖を治していくのに必ずしも協力者が必要かというとそうではありません。ひとりであっても外で食事をする機会を設け、自分で自己訓練を重ねる方法もあります。

ただ食事を残すことに強い罪悪感を感じてしまう会食恐怖の人が、食事を残してしまう可能性を考えた時、外で自分ひとりだけで食事をする機会を持つことは少ないのではないかと思います。

やはり誰かと一緒に食事をした方が食事を残した後に代わりに食べてもらうことで不安の種を解消できることもあるので、出来る限り協力者はいたほうがいいでしょう。

また会食恐怖は常に外で食事が出来ないのかというとそうではなく、症状にも波があって調子がいい時には食べることができることもあります。

だからこそ周りの人には会食恐怖を持っていても調子がいい時には外食できることもあったり、条件付きで食事が可能だったりするので、会食恐怖だから食事を誘わないということはせずに、普通に付き合ってほしいと思います。

会食恐怖そのものを知ってほしい

これが最もなのかもしれませんが、会食恐怖という言葉を聞いたことはあるけれど、その内容までは詳しく知らないケースというのが多いので、会食恐怖そのものを知ってほしい、理解してほしいということです。

高所恐怖症という言葉は多くの人が知っており、その内容もまたよく知っていると思います。そのため「高所恐怖症だから高いところはダメなんだ」と友達が言えば、展望台に行ったり、ジェットコースターや観覧車といったアトラクションに乗ったりすることは避けると思います。

そして高い所に行かなくて済む観光ルートを選択したり、遊園地に行っても高いところを避けたアトラクションで楽しんだりすることでしょう。

しかしその一方で会食恐怖は、その内容を理解できないと単なる食べ物の好き嫌いの問題、食事スタイルの問題と誤った見方をされてしまい、結果的には当事者が嫌な思いをさせられることもあります。

人が生きる上で食行動というのは欠かせません。当たり前であるものだからこそ、会食恐怖に苦しんでいる人の苦しみを周りの人が理解するのは容易ではないことも知っています。

しかし会食恐怖という言葉、そしてその内容を合わせて知ってくれる人が増え、理解者が増えることで当事者にとって治療しやすい環境が整います。そうすることで会食恐怖が改善されやすくなり、ひいては克服に繋がっていきます。

先ほど挙げた、食事を残してもあまり指摘しないでほしいことも食事の機会に誘ってほしいことも、根本的にいえば会食恐怖そのものを知っていれば、理解できるものだと思います。

だからこそ、出来る限りの人に会食恐怖について知ってほしいと思います。

会食恐怖そのものの辛さというのは、実際に経験した人にしか分からない部分もあります。また今なお克服しようと頑張っている人の計り知れない葛藤というものを理解することも容易ではないでしょう。

食事というのは人と人とが仲良くなるツールの一つでもあります。

だからこそ会食恐怖を持つ人のほとんどがいつかは楽しく食事をしたいと思って日々を過ごしています。

ところが当事者がいくら頑張ってもどうしようもない場合も出てきます。しかしそういう時に周りの理解があったら状況は大きく変わってくるのではないでしょうか。

今回、会食恐怖を抱えている人が周りに理解してもらいたいものについてまとめてみましたが、もちろん挙げたもの以外にもあるかもしれません。

ただ症状や程度の違いはあっても、ほとんどの会食恐怖持ちの人が会食恐怖の内容そのものを理解してほしいと思っているのではないでしょうか。

この機会に少しでも会食恐怖を改善しやすい、そして克服しやすい環境が整っていくことを期待したいです。

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