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子育てに関わる男性性と女性性という心の性質について

皆さんは「男性性」や「女性性」という言葉を知っていますか、あるいは聞いたことはありますか。

男性性や女性性というのは、端的に言えば心の中にあるもうひとつの性質として捉えられているものです。それらは日常生活において様々な場面で影響を与えているのではないかと言われています。

かつてフロイトの弟子であったユングが、時代や場所に関係なく人類が普遍的に持つ無意識のことを「集合的無意識」という言葉で説明していますが、今回紹介する男性性や女性性という概念は、その集合的無意識に存在する心的イメージのひとつとして考えられています。

ユングの言葉では「アニマ」、「アニムス」というワードで男性性や女性性について解説されており、アニマというのは「男性の中に存在する女性的性質を持つもの」、アニムスというのは「女性の中に存在する男性的性質を持つもの」として定義されています。

ユングはアニマ、アニムスの他にも「グレートマザー」や「ペルソナ」という言葉を使って人間が持つ無意識について理論を展開しています。

その中で、今回は男性性と女性性がどういったものなのかというのを見つつ、そして日常生活でも特に子育てに対してどのように作用していくのか見ていきたいと思います。

男性性と女性性について

男性性や女性性は、あくまでも心の中の性質を表したものであり、それもまたひとつの個性や特性でもあります。

ではどういったものが男性性と呼ばれるものなのか、また女性性と呼ばれるものなのか見ていきたいと思います。

男性性と女性性との間に明確な線引きというのはなかなか難しいですが、あくまでもイメージとして考えていただくとわかりやすいと思います。

男性性というのは、男性らしさを表す特徴、例えば、強引、論理的、我慢強い、主導的、積極的などが挙げられます。またそのような考え方をする人は男性性を持ち合わせている可能性が高いと言えます。

一方で女性性というのは、女性らしさを表す特徴、例えば、柔和、感情的、優しい、献身的、協調的などが挙げられます。こちらも同様にそのような考え方をする人は女性性を持ち合わせている可能性が高いと言えます。

ただしこれはあくまでも心の中の性質の話です。男性の中には女性性が強く表れている人もいればそうではない人もいますし、女性の中でも男性性が強く表れている人もいればそうではない人もいます。

男性性を持つ母親の存在

一説によると、男性性を持った母親と女性性を持った父親に育てられた子どもは精神的に安定しない傾向にあるというのです。故にスポーツなどを通じて精神面を鍛える必要があると指摘されています。

どうしてなのでしょうか。それは本来、母親の機能として子どもの感性を育てる役割を持っているからです。

感性とは感受性のことを指しますが、多くの女性はいろんなことに共感を求めます。

例えば「その服かわいいよね」、「その髪型似合っているね」などは女子トークでよく聞かれるフレーズですが、表立って相手を批判することはありません。どちらかというと協調主体の会話になります。

協調主体の会話になるからこそ相手と何かを共有して物事を感じたい、つまり共感を求めていることになります。

だからこそ日頃からいろいろなことに共感を持つとどんどん感性が高まっていきます。その結果、女性性を持つ女性というのは感性が非常に豊かになるのです。

しかしながら男性性を持つ母親というのは、女性性を持つ母親よりもどちらかというと感性よりも精神力があるため、まだ男性が社会的に優位な日本であってもバリバリのキャリアウーマンとして活躍している方が多く見受けられます。

男性性を持つ母親は子どもの感性を涵養させることに重きを置くことが少なく、ひいては子ども自身が母親に対して安心感を得られないまま幼少期を過ごしてしまう可能性があります。

もちろん上手に周りのサポートを受けられればいいのですが、たとえそうであっても母親からの愛情というのは絶大で、母親に甘えられるというのは母親が自分を受け入れてくれる証でもあり、「母親の愛情や守られている」という安心感を持って育った子というのはそうでない子に比べて、自分から積極的に外に出たり、誰かとコミュニケーションを図ったりするので精神的にもしっかりした子になる傾向にあります。

女性性を持つ父親の存在

先程は母親の話でしたが、一方で父親の役割としては本来、子どもの精神を育てる役割を持っています。

精神というと漠然としていますが、具体的には忍耐力や競争心といった、社会の荒波を生き抜く力の意味での精神ということを指します。

体育会系の人に多い、負けず嫌いな性格や相手をライバル視して切磋琢磨する姿はまさに男性性の特徴として捉えることができますね。

ゆえに男性性を持つ男性は基本的に競争ごとや比較が大好きなので、だいたいそういう人たちの会話はスポーツの話だったり、あるいは自慢話だったりします。

ところで父親の役割である子どもの精神を育てるという役目を果たせない場合、子どもはどうなるのでしょうか。

色々なケースが考えられますので一概には言えませんが、身体は大人だけれど心は幼い子どもという本来育つべき精神が未熟で打たれ弱い人間に育ってしまう可能性があります。また内向的で自分の気持ちを素直に言えず、たえず生きづらさを感じてしまうこともあります。

もちろんこのようにならないためにも、たとえ女性性を持つ父親であっても子どもが自分の人生に主体性を持てるように家庭で教育していく必要があります。

またしっかりと子どもと向き合って、子どもの成長をつぶさに感じて、身体の成長だけではなく心の成長にも気を配ってほしいと思います。

冒頭にも言いましたが、「男性性」や「女性性」というのはあくまでも心の中にあるもうひとつの性質であり、それがその人の個性や特性でもあります。

しかしながら女性性を持つ父親、男性性を持つ母親では子どもに対して精神面を鍛えたり、感性を豊かにしたりするような子育てやしつけが求められる場合があります。

最近ではイクメンという言葉も定着しつつありますが、子育てというのはまさに父親と母親のバランスがとても大事で、どちらが力を入れすぎても、また入れなさ過ぎてもよくありません。

少子化が進む昨今、「子どもをたくさん作りましょう」という風潮がありますが、そういった状況で子どもの心という側面に関してはどこか疎かになっている部分があると感じます。

子どもというのは次世代を作る財産です。男性性や女性性という心の性質を十分に理解して、上手に特性を活かして子育てを円滑に進めてほしいと思います。

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