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社交不安障害の原因にHSP気質が関係しているかもしれない理由とは!?

人前に出ること、人と接すること、そのような人と交流する場面において著しい恐怖や不安を感じてしまうのが社交不安障害の症状であり辛い部分でもあります。

現在、社交不安障害について各国でその原因となるものについて様々な研究がおこなわれていますが、未だコレだと断定できるものはありません。

むしろ生まれ持った気質によるもの、育った環境によるもの、これまでの人生における様々な経験や体験によるものなど、色々なものが相互作用しあって発症しているケースがほとんどだと言えるでしょう。

その中で今回、Elaine N. Aronが提唱したHSP(Highly Sensitive Personの略称)が社交不安障害を発症するリスク要因のひとつにあるのではないかという視点で、HSP気質が社交不安障害にどう関係していくのか見ていこうと思います。

HSP気質と社交不安障害の関係性

私自身の個別的な見解ですはありますが、HSP気質の人が抱えやすい問題と、社交不安障害を患っている人が直面している問題というのは非常に似ていると推察しています。

また「HSP気質が表面化していく流れで社交不安障害という心の病気になっていくのでは」と思っています。

HSP気質と社交不安障害の関係性を述べると以下のようになります。

人の表情に対して敏感に反応しやすい

Ohman(1986)の研究によれば社交不安障害の人は顔に対する感受性が強く、結果として恐怖を感じやすいと報告されています。

また同様にWinton(1995)の研究においても、中立的な顔に対してネガティヴな評価を下しやすいことが示されています。

一方でHSP気質に関して言えば、2014年に発表されたElaine N. Aronの研究では、嬉しそうにしている人の顔写真と悲しそうにしている顔写真を被験者に見せたところ、共感を司る領域というのがHSP気質の人が活発に働いていたことが確認されています。

つまりHSP気質を持っている人というのは、ポジティブな表情もネガティブな表情も他の人より敏感に反応しやすいと言えるということです。

社交不安障害の場合も人の顔に対する感受性が強いことは知られており、どちらともとれない中立的な顔に対してネガティブな評価を下しやすいのも、個人差はあるものの、無表情の時の細かいパーツに鋭く反応するため、結果的にネガティブな評価に繋がっていくのではないかと思います。

罪悪感と羞恥心に苛まれやすい

HSP気質というのは基本的に諍い事を好みません。

そもそもHSP気質を持っている人は共感力が高く、繊細で思慮深い特性を持っています。

大方の人は自分の倫理や信条というものに則って、それに反することに対しては強い攻撃性を示すことがあります。

ところがHSP気質の場合、自分の倫理や信条に常に従っているわけではなく、自分自身の個人的な話というよりも、置かれている世界が居心地の良い場所になってほしいという願いが根底にあり、物事に対しては二項対立のどちらかの立場ではなく、中立の立場になって考えることが多いのです。

また、HSP気質の人が「誰かを傷つけてしまった」と思うと、その人の痛みを無視することが難しく自分自身も傷つけてしまいます。その痛みというのはすぐに癒されるものではなく、罪悪感や羞恥感情を引き起こしてしまう可能性を持っています。

こういった罪悪感や羞恥感情を引き起こしやすい点で言えば、その流れから社交不安障害を発症してしまう可能性は十分にありうると思います。

『DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引』によれば、社交不安障害の診断基準の一つとして、「恥ずかしい思いをすること」、「他者の迷惑になったりすること」が挙げられます。

共感力の高さや感受性の強さというのは、社交不安障害にも少なからず関与していくということでしょう。

恐怖心を感じやすい

HSP気質の人は想像力の豊かさで独創的にものごとを思い浮かべる能力に長けています。

そのため物事をいい方だけではなく、悪い方に考えてしまうことも容易にできてしまうのです。だからこそ不安を募らせてしまっていると言えます。

新しい環境、新しい人との出会いに対して、なかなか一歩を踏み出せない状態に陥りやすいのもHSP気質の特徴です。

周りから見れば「心配性」、「恥ずかしがり屋」、「引っ込み思案」という言葉で片付けられてしまいますが、HSP気質を持つ人の頭の中では、想像力が悪い方に働いているに過ぎず、当たり前の行動なのです。

誰しも新しい場所に行ったり、新しい人に出会ったりするというのは緊張を伴うものですが、その緊張もHSPの人にとってみれば何倍もの強い刺激になってしまい、身体もそれに同調するように敏感に反応して様々な症状となって表れるのです。

社交不安障害に見られる症状に似通う部分が多々あるのではないでしょうか。

HSP気質の人は、環境さえ整えば高い能力を遺憾なく発揮することができます。

しばしば社交不安障害を患っている人の中には、自分に適した環境にその身を置くことができれば症状が表れないこともあります。

ただ現代社会では情報化の流れもあり、何をするにしてもゆっくり考えることもなく、めまぐるしいスピードで処理していかなければならない状況に陥っています。

もちろんそういう社会に適応できる人もいますが、ことHSPに関して言えば、周囲の情報に対して敏感に反応してしまうので、情報過多や過剰な外的刺激に身体が疲れ切ってしまう傾向にあります。

「繊細すぎる」と言える能力は、周りから見れば単なる否定的な特性に見えるかもしれませんが、適切な環境下においては、HSP気質というのは他の人よりも何倍もの幸せを感じやすい素晴らしい特性とも言えるでしょう。

今回、HSP気質と社交不安障害の関係性について見てきました。注意してほしいのが、必ずしもHSP気質だからといって社交不安障害になるわけではありません。

社交不安障害の原因については未だ断定できるものは見つかっておらず、生物学的な気質的要因、社会的な環境的要因など、様々な要因が絡み合って発症しているというのが現状です。

HSP気質は数ある要因のひとつでしかすぎません。しかし裏を返せばひとつの要因でもあるということです。

HSP自体はまだまだ研究途中ではありますが、HSP気質が社交不安障害と密接に関わっている可能性はゼロではないと思います。

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