不安障害に関する症状や原因、治療法などについて、その当事者や家族、また不安障害を知らない人に向けての正しい理解を目指した特化サイトです。

不安障害ラボ

不安障害に関する症状や原因、治療法などについて、その当事者や家族、また不安障害を知らない人に向けての正しい理解を目指した特化サイトです。
>>当サイトの詳しい説明はコチラ

  1. TOP
  2. 社交不安障害
  3. 【まとめ】社交不安障害に分類される恐怖一覧

【まとめ】社交不安障害に分類される恐怖一覧

他人からの視線が怖かったり、人前で話すことが怖かったり、誰かと一緒に外で食事をするのが怖かったり、人前での行動に著しい恐怖を感じるこれらは、不安障害のひとつである社交不安障害(社交不安症)と呼ばれる心の病気にみられる恐怖に当てはまります。

今回はその恐怖についてまとめていきます。もちろんここで挙げた恐怖がすべてではありません。該当する恐怖があり、その恐怖が長く続き日常生活に支障をきたしているのであれば社交不安障害を疑った方がいいでしょう。

社交不安障害に分類される恐怖群

パフォーマンス恐怖

パフォーマンス恐怖というのは、人前で話をしたり何かしらの動作をしたりすることによって著しい恐怖や不安が引き起こされるというものです。

DSM-5では、パフォーマンス恐怖は社交不安障害の中で亜種として捉えられている部分もあり、限定できるようであればパフォーマンス限局型という名前があてられることもあります。

視線恐怖

道端ですれ違う人の視線がとても気になる、周りの視線が気になって仕事ができないなど、他人の視線を過剰に意識するあまり、恐怖で身体が正常に働かなくなってしまうのが視線恐怖です。

視線恐怖になってしまう原因は様々ですが、考えられる理由としては、過去に他人からの暴力や嫌がらせを受けて自分を守る防衛反応の結果というものもあれば、自分の目つきが悪くて、それについて相手から指摘されたことで自分の視線に対して罪悪感を覚えてしまったことなどがあります。

実は視線恐怖はさらに細かく分類すると他者視線恐怖、自己視線恐怖、脇見恐怖に分けることができます。

他者視線恐怖は他者の視線に対して恐怖を感じるもの、自己視線恐怖は自分の視線が相手に不快を与えているのではと感じるもの、脇見恐怖は自分の視界に人が入ってくるとその相手を見続けてしまい、相手に不快を与えたのではという罪悪感を持ってしまいます。

一言に視線恐怖と言っても、どういう理由でどういうものに対して恐怖を抱くかは違いますので、治療方法も症状や悩みに応じて変わってくると言えます。

赤面恐怖

人前に立つと急に顔が赤くなってしまうことから、注目を浴びることを嫌がってしまうのが赤面恐怖です。

とりわけ注目を浴びる場所であったり、人前に出て話をする機会を避けたりするのがこの赤面恐怖の辛さであり、それゆえ本来であれば楽しく幸せな結婚式の披露宴や宴会を欠席せざるを得ない状態になる人もいます。

世の中には目立ちたがり屋で注目を浴びたい人もいれば、その対極として浴びたくない人もいます。もしかしたら浴びたくない人の原因にひとつに赤面恐怖が隠れている可能性があるでしょう。

会食恐怖

レストランやカフェなどで自分の食事姿を誰かに見られること、あるいは料理を残してはいけないという思考から、人前で食事が喉を通らなかったり、緊張や不安から箸やフォークが震えて食事が困難になったりしてしまうのが会食恐怖です。

社会に生きる私たちは食事が必要不可欠であり、また誰かと一緒の場面や空間で食事を求められることもあるため、会食恐怖は社交不安障害の中でも日常生活に及ぼす影響が大きい恐怖でもあります。

身体的症状が重い人によっては、誰かと外で一緒に食事をすることを避けるため、様々な社会的損失を被ることになってしまいます。

会食恐怖の原因は様々でありますが、色々な人の体験談を見聞きすると、小学生の時の給食で残してはいけないという認識であったり、食事の機会でおう吐してしまい、それがトラウマになっていたり、食事に対して嫌なイメージを持ち続けていることが多く挙げられます。

権威恐怖

目上の人との会話がつらいために面接が受けられない、先生や上司になかなか相談できないなど、年齢、社会的地位などが自分よりも上にある者に対して極端に恐怖を感じてしまうのが権威恐怖です。

権威恐怖の主な原因として挙げられるのが親子関係です。自分の身近で立場も年齢も上というと両親が該当しますが、その両親との距離感、これが適切に築くことができないと権威恐怖を招いてしまうと考えられます。

また権威恐怖に類似するものとして排尿恐怖というものがあります。

この排尿恐怖とは比較的男性に見られる恐怖で、職場のトイレで上司や目上の先輩が入ってきて自分の横に並ばれた時に緊張から排尿に困難をきたすというものです。

排尿恐怖はひとりならおしっこが可能なのですが、このように上司や目上の先輩がいることでおしっこが困難になり、ひいてはトイレを我慢しすぎて慢性的な排尿障害になることも報告されています。

電話恐怖

電話をしている姿を誰かに見られるのが恥ずかしい、話している内容を誰かに聞かれているのではないかという不安から、電話をかけたり受け取ったりするのがつらいのが電話恐怖です。

また電話応対で酷いクレームに遭ってしまったり、電話する時の自分のしゃべり方やイントネーションを相手に笑われたりした経験がトラウマとして残っている場合も、電話恐怖を誘発させ、電話の受け答えに恐怖を感じてしまうこともあります。

今の世の中、電話以外にもメッセージを伝える手段は多岐にあります。しかし大事な要件やすぐに連絡を取らなければならない話などはどうしても電話を使わなければいけない場合もあります。

また社会的スキルのひとつとしても電話応対が求められますので、電話恐怖であることを周りの人に言えずに悩んでいる人も多いのです。

振戦恐怖

振戦恐怖というと一見するとどういうものなのか疑問に思ってしまいますが、振戦とは簡単に言うとふるえのことです。

例えば、職場で来客した人のためにお茶を出す際に手がふるえてしまい、これが次もまた同じようなことが起きるのではという不安や緊張にかられることで恐怖を感じてしまうのが振戦恐怖です。

他にも相手を前にして文字を書く時に手がふるえて文字が上手く書けない書痙という症状も振戦恐怖の典型的な症状のひとつです。

この振戦恐怖は人に見られることも恐怖を増長させますが、それに加えふるえることに対して意識することが緊張を呼んでしまい、その結果、身体のふるえを大きくしてしまいます。

振戦恐怖に陥ってしまうと人一倍ふるえに対して身構えてしまいますので、普段の何気ない行動、例えばお金や書類の受け渡しといった動作がつらく、そのたびに嫌になってしまうのです。

自己臭恐怖

i12

自分のにおいが相手に不快な思いをさせているのではという考え方が行き過ぎてしまい、自分のにおいに過度に反応し辛く感じてしまうのが自己臭恐怖というものです。特に女性に多く見られる恐怖です。

自己臭恐怖は強迫性障害の一種とも捉えることができますが、社交不安障害の側面も含んでいるため、社交不安障害に含まれる恐怖群のひとつとして、ここでは掲載しています。

自己臭恐怖の原因は、過去において自分の体臭に対して周りの人からひどいことを言われたり、体臭がきっかけでいじめにあったりと、自分自身の体臭のことで嫌な思いをしたことに原因があります。

そのため自己臭恐怖に陥っている人は、大勢の人が集まるところや誰かと密着する狭い場所を自然と避ける傾向にあります。

また誰かに相談しようにも、臭いという相談しづらく恥ずかしい悩みなので、相談をためらい自分でなんとかしようと試みるものの、逆にそれがさらなる臭いに対して敏感になってしまうこともあります。

自己臭恐怖に類似した恐怖でおなら恐怖、発汗恐怖というのが存在します。

おなら恐怖は自己臭恐怖同様、学校や職場など周りに人が大勢いるような状況で、自分があたかもおならが出ているかのように感じ、周りの人を不快な思いにさせているのではないかと思ってしまいます。

発汗恐怖もまた、自分の汗の臭いで相手を不快にさせているのではという思いや、緊張で汗をかいていることに周りから変に思われているのではという不安があります。

おならも、汗をかくことも人間の生理現象ですし誰にでもあることです。ところが一度、そのことで嫌な体験をしてしまうと、また同じ思いをしてしまうのではないかと強く感じるようになり、自分自身でもどうしたらいいのか分からず、パニック発作を引き起こす可能性があるのです。

唾液嚥下恐怖

とりわけ静かな場所で、自分の飲み込むつばの音が周囲に嫌な思いをさせているのではないかと感じてしまうのが、この恐怖の特徴です。

先程の自己臭恐怖同様、自身が発する音に過敏になってしまい、社交不安障害の側面と強迫性障害の側面、両方考えられます。

吃音恐怖

吃音恐怖というのは、言葉を流暢に話すことができず(本人がそう思っている)、恥ずかしい姿を相手にさらしてしまうのではないかという不安によって、一対一の会話や複数人での会話に恐怖を感じてしまうというものです。

気をつけたいのが小児期発症流暢症(吃音)と吃音恐怖は違います。吃音恐怖は客観的にみておかしくないのに、当事者自身が話す際に言葉の詰まり、吃りを感じてしまう部分にあります。吃音は客観的にみても発音に困難が見られます。

吃音恐怖に類似するものとして、雑談恐怖というものがあります。一対一の会話、複数人の会話で雑談することに恐怖や不安を感じてしまうのが特徴です。

どうして恐怖を感じてしまうのか。それには自分の言葉づかいや発音、話題のズレなど、自分が会話に参加することで話がつまらなくなってしまったらどうしよう、自分が変に思われたらどうしようという不安が根底にあります。

今回、社交不安障害(社交不安症)に含まれる恐怖についてまとめてみました。

社交不安障害に含まれる恐怖について、その概念自体は研究者や専門家の間でも見解のずれが見受けられており、また細かく分類されてはいるものの、表れ方の違いであって根本はいくつかのグループにまとめることができるという専門家もいらっしゃいます。

ただここに分類されている恐怖の中には、日常生活や社会的機会の損失につながる深刻な恐怖も存在します。

根本的にはどの恐怖も他人からどのように見られているのか、どう思われているかということを過度に考えてしまうために起こるものという共通点があり、これが社交不安障害を決定付けるものになります。

誰にでも周りの人からどのように思われているのだろうと気にした経験があると思います。特に思春期と呼ばれる13歳~15歳にかけては、自分自身の中で自我が芽生え、自分とは何かを分かり始める時なので、その時に感じることが多いのではないでしょうか。

『精神疾患・メンタルヘルスガイドブック: DSM-5から生活指針まで』によれば、社交不安障害を発症する平均年齢は13歳で、75%の人が8歳~15歳までに発症すると言われています。

つまりは思春期特有の多感な時期に何かしらのきっかけで発症してしまい、結果としてはそれが大人になっても改善されずに辛い思いをしているのがこの病気の厄介なところなのでしょう。

そしてまた社交不安障害というのは周りの人からは理解しにくい心の病気だと思います。感じている恐怖そのものというのは本人しかわからない面もあるので、なおさら理解するのが難しいと感じます。

だからこそ当事者の周りに理解者がどれだけいるかというのも、この障害を改善していくポイントになるのではないでしょうか。

参考文献

アーカイブ

月別一覧
年別一覧

profile

管理人:ミヤシタソウジ

プロフィールの詳細はコチラ

当サイトの説明はコチラ

Twitter:@soji_miyashita

当サイトに関すること、その他個別の問い合わせがありましたらメールにてお願いします。

Gmail:soji.miyashita★gmail.com
(迷惑メール防止のため、送る際は★を@に変えてください)

PAGE TOP