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社交不安障害を抱えながら仕事をする時の注意点

今の時代、生活するためには何かとお金が必要で、実家がお金持ちとか、何か特別な金脈がある人を除けば、お金を稼ぐために働かなければいけません。

しかし精神疾患を抱えているが故に、「働かない」ではなく「働けない」状態にいる人も少なくないと思います。

それは不安障害のひとつ社交不安障害でも同様のことが言えます。

社交不安障害の場合、人と接する機会において著しく恐怖や不安を感じてしまうため、仕事を始める前の段階で大きな壁にぶつかっていたり、あるいは何とか仕事に就けても、仕事の業務以外のことで大きな負担となって苦しんでしまうことが少なくありません。

それ故、健康的でバリバリ働ける人よりも注意しなければいけない点がいくつかあります。

ではどういった点に注意していったらいいのか確認していきたいと思います。

社交不安障害の症状の再発や悪化に注意

社交不安障害を抱えながらでも症状次第では仕事をすることができます。また治療をしながら並行して仕事をしている人もいます。

社交不安障害はその特性上、社交不安障害に当てはまる症状のみ表れている場合では、精神障害者と認められていないケースが大半なので、障害者手帳を確保することが難しいのが現状です。

社交不安障害に加えてうつ病を伴っているケースでは障害者手帳を確保できる場合がありますが、それでも生活に対する重篤度が軽いと見なされている場合は、適切な援助が受けられないほうが多くなっています。

大まかに言えば、症状によってはそれなりに働けるし、かといって満足に働くことは難しいという、いわばグレーゾーンの状態に位置するのが社交不安障害の特徴でもあり厄介なところでもあります。

ところでグレーゾーンにいる人たちの就労というのは、精神疾患のことを隠して行うか、それとも隠さず行うのか悩ましい部分があります。どちらが本人にとってメリットがあるのか、都合が良いのかを判断しながらになるので、本人の状態を具に確認して、もし可能であれば専門家の力を借りて判断することが好ましいでしょう。

治療の経過にもよりますが、当然のことながら社交不安障害の症状には良くなったり悪くなったりと波があります。

しかし症状が悪化して著しい回避行動に繋がってしまうと、そこから持ち直すということが容易ではなく、長い時間が必要になってしまうので注意が必要です。

ひきこもり状態にいる人の中には社交不安障害の診断を満たす人も少なからずおり、ひきこもりが長期化する背景に回避行動が大きく関係しています。

回避行動を取るようになって社会復帰が遠のいてしまうようであれば元も子もありません。そのため症状の再発あるいは悪化することがないように注意が必要になります。

味方になってくれる人を見つける

社交不安障害は不安障害のひとつです。

不安障害に属する精神疾患というのは、そのほとんどが、一度経験した恐怖がこれから起きる未知の行動に対しても過剰に反応し、「次もまた同じようなことが起きたらどうしよう」という不安に陥ってしまう特徴が見受けられます。

こうした不安は「予期不安」と呼ばれますが、この時、脳内では扁桃体と海馬の繋がりが活発化し、記憶を辿り、再び同じような状況や場面に出くわすことで扁桃体が過剰に反応し、恐怖感情や不安感が増大されます。

予期不安を絶えず感じていると、不安を誘発させるような場所や機会を避けたいと感じてしまいます。いわば回避行動を取りやすくなります。

できることなら回避行動をとらずに済む方法を考えたいところですが、社交不安障害の人にとっては回避行動そのものが自分を守る最善の行動になっていて、回避行動に至る流れを断つのは容易なことではないのです。

また脳内では、不安や恐怖を誘発させている扁桃体は活発なのに、それらを抑える前頭葉の働きが低下しているため、不安をコントロールできていない状態に陥ってしまっているのも、こうした回避行動に拍車をかける要因のひとつになっています。

では予期不安を緩和して、回避行動の流れを断ち切る方法はあるのでしょうか。

ひとつの方法として、「予期安心感」の構築というのが手助けになります。

予期安心感とは、自分が何かを行った結果、その行為自体が自分にとってネガティブな感情を生むことになったとしても「大丈夫」と思える気持ちを自然と感じられるもの、いわば安心感を保証するようなものを言います。

予期安心感を覚える対象がどのようなものになるのかは人によって様々ですが、その対象となり得るものは人であったり物であったり、あるいは自分自身であったりします。

今回は仕事がテーマですので、職場という環境を考えた時、自分の味方になってくれる人、あるいは気にかけてくれる人がいることで、その人たちが予期安心感としての役割を果たし、社交不安障害の症状を引き起こしにくい環境を作ってくれます。

実際に当事者の話を聞いたり、関連する書籍を見たりすると、働けている人の共通点として少なからず理解者の存在があります。

もちろん理解者の存在は社交不安障害に限った話ではありません。ただ社交不安障害の人が恐怖と感じる電話の応対やプレゼンといったことを免除して、その代わりに症状が表れにくい業務に就かせて職場全体のバランスを取っている事例では、社交不安障害の人にとって働きやすい環境でもあり、また配慮する姿勢に、職場に貢献しようという意欲がわいてきます。

休職や退職も視野にいれておく

社交不安障害を抱えながらも自分にあった仕事時間、職場環境など、様々な工夫をして働いている人も多いと思います。

しかし永遠にそのような環境が続くのかというとそうではなく、今まで短い時間で働いていた人も人手不足やキャリアが長いという理由からフルタイムで働くように求められたり、また職場環境も人の入れ替わりによって理解してくれる人が居なくなったりすることが容易に起こります。

環境などの変化から社交不安障害の症状が悪化し、明らかに仕事に差し支えるようになってしまう場合には仕事の休職や退職を考える必要があります。

生活のことを考えてどうしてもお金が必要だったり、せっかく就いた仕事だからそう簡単にやめることができなかったりするでしょう。

ただ無理をして仕事が出来る状況ではないのに続けた結果、社交不安障害の症状が以前よりも悪化してしまっては、その分だけ社会復帰するのに時間がかかってしまいます。

むしろ症状が悪化する前の段階で、治療期間を設け治療に専念してから職場に復帰したり、あるいは万全の体制で仕事を探したりしたほうが、長い人生を考えたときには社会的な損失が少なくなります。

休職がいいのか、あるいは退職がいいのか、この選択については本人の症状であったり、雇用形態や職場の状況であったり、色々な判断基準があるかと思います。

また休職する場合は職場に医師の診断書を提出する必要がありますので、必然的に主治医の指示に従う場合もありますが、いずれの場合であっても自分の身体を一番知っているのは自分なので、様々な意見を取り入れて総合的な判断が大切になります。

社交不安障害というのは人と接する場面や機会において著しい恐怖や不安を感じてしまう心の病気であり、健康的でバリバリ働ける人であっても仕事のことで悩むというのに、それ以上に悩みのタネになるテーマでもあります。

また社会復帰の一環として、治療をしながら働けている状態であっても、環境の変化により症状を悪化させてしまうことで社会復帰が遠のいてしまうことがありますので、その分だけ色々なことに注意を払う必要があります。

症状次第ではあるものの、社交不安障害を患っていることで「やりたい仕事に就けないでいる」、「資格を取っても生かせずにいる」、「能力があるにも関わらず満足に働けていない」など、足かせになっている事例は枚挙にいとまがありません。

仕事というのは自己肯定感を獲得する手段のひとつでもあります。社交不安障害の人には共通して自己肯定感の乏しさ、自己評価の低さが見受けられますが、満足に仕事ができないことで尚のこと低下させてしまっている現状があると思います。

仕事に関する悩みは人それぞれなので唯一の正解はありませんが、自分なりの正解を見つけるために、信頼できる人が身近にいるのならば、ひとりで抱え込まず相談してみるのも有効です。答えが見つかるかもしれません。

さらに公的な機関として、全国には自立や就労に悩む若者に対して、社会的自立に向けた支援を行う機関であるサポートステーションジョブカフェがあります。こうした機関を活用するというのもひとつの方法です。

社交不安障害と仕事の話は当事者だけの問題ではなく、一緒に仕事をする上司や同僚も関係してきます。それは適切な環境下では社交不安障害を患っていても十分に働けるからです。

世間では働き方改革と銘打って、あれこれと労働環境の見直しを図っていますが、精神疾患における就労問題というのは後手後手になりやすく、当事者は人知れず苦悩しています。

なので出来る限り多くの人が、心の病気を抱えている人に対する配慮として症状が表れにくい環境を作ることを意識してほしいと思います。

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